ども、パソコンばらし隊、隊長のGARUです。
先日、LenovoのThinkPad E450を購入しました。
購入時にカスタマイズしたのですが、その中で記憶媒体をHDD500GBからSSHD500GB(ソリッド・ステート・ハイブリッド・ドライブ)に変更。しばらく使っているうちにとてもコストパフォーマンスの良い製品だと感じたので紹介します。
追記:SSDが安かったので換装してみました。換装手順・SSHDとSSDの性能比較・Microsoftアカウントの紐付け・SSD換装後のWindows10アップグレードまでを画像付きで解説していますので、よろしければどうぞ。
目次
SSHDと他の記憶媒体の種類。
SSHDとは記憶媒体の一種です。現在広く普及しているHDDとSSDも交えて解説します。
HDD
回転する磁気ディスクへの読み書きでデータを扱いますが、回転=駆動している事から衝撃に弱い、そして何よりデータの読み書きに時間がかかります。
しかしながら大容量と優れたコストパフォーマンスのため、パソコンの初期搭載では一番搭載されている部類の記憶媒体です。
SSD
NANDを主記憶デバイスとして使っているのが最大の特徴で、磁気ディスクへの読み書きよりもデータへアクセスする速度が圧倒的に速いのが特長です。最近のSSDは磁気ディスクより10倍程の速さで読み書きができます。
又、回転などの駆動部分がないので衝撃に強いというメリットも兼ね備えています。
その代わりにHDDよりもかなり高価です。コストよりもパフォーマンスの製品です。
SSHD
HDDの大容量な磁気ディスクにNANDのキャッシュを搭載した、簡単に言うとHDDとSSDの良いとこどりをした記憶媒体です。
HDDのように大容量でありながらSSDのような読書速度を誇りHDDに近いコストを実現したハイブリッドHDDです。
SSHDの特徴。
更に具体的にSSHDについて解説します。
HDDに迫る安さ。
やはりコストがかからないことはとても魅力ですよね。
同じメーカー(国内T社製品)で同一容量のHDD、SSD、SSHDの値段をアマゾンで調べてきました。
HDD500GB ¥9,100
SSD500GB ¥28,800
SSHD500GB ¥10,285
そうなんです。HDDとほとんど値段が変わらないってところがSSHDの一つの特徴なんですね。
管理が楽で素晴らしい。
今まではシステム用にSSD、データ記憶用にHDDといった運用やSSHDのようにキャッシュをSSD、データ記憶用にHDDといった感じで運用してこられた方も多いと思います。しかし最大のデメリットは物理的に2つの記憶媒体を搭載しているってことです。
つまりパソコン側からは、2つの記憶媒体が搭載されていると認識されるのでデータの管理が大変なのです。アプリケーションはSSDに入れて、データはHDDに格納して、って運用をしていくと、最後にはごっちゃになってる方も多いんです。
しかしSSHDはHDDにキャッシュ用のSSDが付いているのでシングルインターフェイスの単一のHDDとして認識されるので非常に管理が楽になります。またドライバーなど必要としません。
大容量でデータ保管も楽々
SSHDはHDDとSSHDのハイブリッドですが、基本的には既存のHDDにSSDをキャッシュとして追加した製品です。HDDとしての大容量は変わりなく、SSDのように少ない容量でやりくりする苦労はありません。
ノートパソコンからSSHD引っ張りだしてみた
ってことで、Lenovo E450カスタマイズ時にSSHDのメーカーなどが分からなかったので引っ張りだしてみました。
こんな感じで搭載されていました。
引っこ抜いてみました。
手にとってびっくり。かなり薄いです。
Lenovo E450に搭載されていたSSHDのスペックを確認してみた。
型番からアマゾンで調べてみました。
メーカー
Seagate製品が搭載されていました。私はメーカーにあまり拘りがないので特に問題無いです。
価格
私はカスタマイズでしたがHDD500GB(5400rpm)からSSHD (500GB HDD 5400rpm + 8GB NAND型キャッシュ)へ+ ¥3,240でした。
工賃も考えると妥当だと思いました。
性能
メーカー型番 | ST500LM000 |
---|---|
インターフェース | SerialATA 6.0Gb/s NCQ |
容量 | 500GB Hybrid AF |
回転数 | 5400rpm |
NAND | 8GB MLC |
キャッシュ | 64MB |
実際にSSHDを使ってみて感じたこと。
使い始めは「これ速いの???」って感じでした。
これはSSHDの特性って言うものかもしれません。
キャッシュで使用できるSSDは8GBなので、すべてのデータをSSDに置いておくことは不可能。
そこでSSHDでは、使用頻度の高いデータを特定し使用頻度の高いデータは8GBのSSDへ保存され高速起動時間と応答性を実現しているので、簡単に言うとしばらく使用して使用頻度の高いデータがどれであるかを学習させてあげる期間が必要なんです。
なので使い始めていきなり爆速!って感じではなかったです。
一週間くらい使用したら起動・シャットダウン爆速。
私がSSHDに期待していた部分は起動時間とシャットダウンの時間短縮でした。
何故かと申しますと、以前使用していたメインのデスクトップPCはSSDをRAID0で組み上げていたので読み込み速度が1GBありました。まさしく爆速です。
しかしながらその恩師を受けるのは起動とシャットダウン時がほとんどでした。
あまり記憶媒体からデータを読みだす使い方をしてなかったんですよね。。。
なので私はこの起動時間とシャットダウンの時間短縮さえできれば文句がなかったのです。
ちなみに一般的にもSSDに変えて体感速度が変わると感じやすい部分が起動・シャットダウンです。
たまに使うアプリは起動が遅い。
頻繁に使うアプリは、使用頻度の高いデータと認識されるのですがたまに使うようなアプリやデータは2.5インチ5400rpmのHDDと一緒です。
SSHDは少しのコストで十分なパフォーマンスを発揮してくれました。
しばらく使ってみましたが、コストパフォーマンスは非常に良いと感じました。
今、HDDを使ってる方にとってSSHDは魅力的な選択まただと思います。とにかく起動とシャットダウンが早くてすぐに体感できるのもいいですね。
ただ、今までSSDを使ってる方や大容量のデータを読み書きしている方にとっては注意が必要です。高速な読み書きが出来る部分は8GBしかないので、高頻度のデータを学習した部分が優先的にSSD上に保存されるからです。
又、シングルインターフェイス製品ですので、こちらから指定したデータのみSSDへ保存ということも不可能です。
なので、今までHDDしか使ったことない方や、とにかく起動とシャットダウンを早くしたい方にはお勧めです。
私はパソコン上で大容量の動画データを読み込みながら再生したりだとか、そんな感じの使い方をしないのでSSHDにして正解でした。一般的な使い方であれば十二分にSSDの高速データ読み書きを体感していただけると思います。